はじめに
本記事では、デジタル決済サービスであるPayPay(ペイペイ)の利用を控えるべきかどうかを、詳しく解説いたします。
QRコード決済サービスの中で日本で高いシェアを誇るPayPayですが、実際のところ、それほどお得ではないと考える理由を述べます。
この記事を通して、PayPayの使用を控えることの潜在的なメリットに焦点を当てて説明します。
結論として、PayPayでのリワード率はクレジットカードのそれに比べて低いため、主要な支払い手段としてはお勧めしません。
【大前提】現金支払いよりもPayPayの使用を制限すべき理由
PayPayの代替手段について
主要な支払い手段としてPayPayを推奨はしませんが、一番推奨しないのは現金支払いです。
現金支払いは、ポイントバックのチャンスを逃すだけでなく、支出管理が困難になるなど、数え切れないほどのデメリットが存在します。
0.5%のリワード率を持つPayPayと現金払いを比較した場合、年間100万円使用すると、現金払いでは5,000円分のリワードを失うことになります。
「PayPayの使用をやめて現金払いに戻すべきか?」と考えている方には、PayPayを続ける方がずっとお得であると言えます。
現金払いは最も損をする方法です。
【実は危険】PayPayの使用を控えるべき8つの理由
PayPayの使用を控えるべき理由
現金よりはマシですが、PayPayを主な支払い方法とすることは推奨できません。
PayPayの使用を控えるべき主な理由は以下の3つです。
1.リワード率がクレジットカードに劣る
2.通信障害発生時の利用不可のリスク
3.利用金額に上限が設定されている
特に重要なのは、「リワード率がクレジットカードに劣る」という点です。
これより、PayPayの使用を控えるべき理由について、さらに詳しく解説していきます。
PayPayの再検討が必要な理由
①クレジットカードの還元率との比較
PayPayにおける標準的な還元率は0.5%ですが、これはPayPayステップを利用していない場合の数値になります。
例えば、年会費無料でありながら1%以上の還元率を提供する楽天カードやPayPayカードなどのクレジットカードと比較した場合、PayPayのメリットは相対的に低下します。
還元率が1%のクレジットカードと、0.5%のPayPayを比較すると、ポイント還元の面では倍の差が生じることになります。
確かに、PayPayステップを活用することで最大1.5%の還元率を享受することも可能ですが、これにはPayPayやYahoo! JAPANの複数サービスを積極的に利用する必要があり、多くのユーザーにとって実質的な還元率は0.5%に留まることが多いのです。
②通信障害による支払いへの影響
PayPayはオフライン時には使用不可能であり、通信障害や災害が発生した場合には利用できないリスクが伴います。
PayPayでの決済はデータ通信またはWi-Fi接続が必須であるため、PayPayのみを支払い手段としている場合、予期しない状況下での支払い能力に制約が生じる可能性があります。
③利用限度額の設定
PayPayには、利用額に上限が設定されており、24時間以内に最大50万円、過去30日間では最大200万円までの利用が可能です。
日常生活における購入で50万円を超えることはまれですが、高額な商品やサービスの支払いにPayPayを利用できないケースも存在します。
たとえば、高価な家電の購入や海外旅行の予約などの大きな支払い時に、PayPayでは対応できず、結果的にクレジットカードによる決済に頼らざるを得ない場合があります。
④消費の増加傾向
スマートフォンを活用した決済方法が普及し、支払いが容易になるにつれて、現金を直接扱う機会は減少しています。
これにより、支出の実感が希薄になり、不要な購入に走りやすくなる傾向が見られます。
支払いの容易さは非常に便利ですが、同時に衝動的な購入がしやすくなるため、自己管理に自信のない人はPayPayの利用を避けるべきかもしれません。
これはPayPayに限らず、他のスマートフォン決済サービスにも同じことが言えます。
さらに、「PayPay後払い」機能の導入にも注意が必要です。
後払い機能では、クレジットカードのように、現時点での資金がなくても後日支払うことが可能です。
しかしながら、請求の支払いが遅れると信用スコアに悪影響を及ぼす可能性があり、将来の住宅ローンやクレジットカードの申込みに影響を及ぼすことも考えられます。
したがって、後払いにおける支払い遅延は避けるべきです。
⑤今後他のクレジットカード登録が制限される
これまでポイント二重取りのために楽天カードなどを登録するメリットがあったPayPayですが、今後は他のクレジットカードの登録ができなくなる予定です。
2023年8月1日以降、PayPayカード以外のクレジットカードでの決済が不可能となり、この変更は2025年1月に完了する予定です。
高ポイント率のPayPayカードを利用することは有効な選択肢かもしれません。
⑥他の支払い手段との併用が難しい
PayPayでの支払い時に残高が不足している場合、不足分を現金や他のクレジットカードで補うことはできません。
そのため、不足分は事前にチャージする必要があり、これは手間がかかることがあります。
他の支扲い手段との柔軟な併用が困難な点は、PayPayの利用における不便さの一つと言えます。
⑦操作方法が複雑であること
キャッシュレス決済の一環として広く普及しているPayPayではありますが、その操作方法を理解するのが難しいと感じる人が依然として多く存在しています。
特に年配の方々の中には、現金での支払いを好む傾向が強く、これは広く認識されている実情です。
テレビ番組において、PayPayの使用方法を定期的に解説することが求められています。
スマートフォンの操作に慣れていない層も少なくなく、この状況はしばらく続くと予想されます。
⑧お気に入りの店で利用できないこと
急速に普及を遂げているPayPayではありますが、全ての店舗で対応しているわけではありません。
よく通う居酒屋や小規模な個人経営の店など、キャッシュレス決済が導入されていない場所は未だに多く存在します。
キャッシュレス化が進んでいるとは言え、国内全体での普及にはなお時間が必要とされています。
外出する際には、依然として現金やクレジットカードを持参することが必要な状況が続いています。
PayPay使用におけるセキュリティの問題
PayPayはソフトバンクグループの関連企業によって運営されているものの、過去には大規模な不正アクセス事件が発生し、問題となったことがあります。
スマートフォンの紛失に伴うリスク
スマートフォン決済が一般化するにつれて、スマートフォンは財布や通帳と同様の重要な役割を果たすようになっています。
万が一、ロックをかけずにスマートフォンを紛失した場合、ロックが解除された状況を想像してみてください。
このような状況下では、PayPayが不正に使用されるリスクが存在します。
残高の不正送金や後払い機能の悪用される可能性も考慮し、スマートフォンの紛失には最大限の注意を払う必要があります。
PayPay QRコードの盗撮リスクとその対策
PayPayを含む様々な決済サービスでは、QRコードが盗撮されるリスクが存在し、これにより無断での決済が行われる可能性があります。
QRコードを表示している際に注意力が散漫になると、その瞬間を狙って盗撮されるケースが生じ得ます。
こうした被害は近年、増加傾向にあるため、常に警戒することが重要です。
PayPayの全額補償保証について
もしPayPayが不正利用された場合でも、PayPayでは全額補償されるため、安心して使用することができます。
クレジットカードと連携している場合、カード会社の補償制度も活用できます。
したがって、不正利用が疑われる場合は、速やかにクレジットカード会社へ連絡することが肝心です。
また、PayPayで被害に遭遇した際には、カスタマーサポートに連絡することが推奨されています。
日常支払いにおけるクレジットカードの利用推奨
日常生活における支払いでは、PayPayよりもクレジットカードの使用が一般に推奨されます。
1%以上の還元率を提供するクレジットカードを選べば、PayPayを使用するよりも経済的に有利になることが多いです。
さらに、クレジットカードは自動的に口座から引き落としされるため、PayPayのように事前にチャージする手間が省け、使い勝手が良いです。
PayPayステップを最大限活用すればPayPayも有利になりますが、毎月この条件を満たすのは一般的に困難です。
特別な事情がない限り、PayPayよりもクレジットカードを主要な決済手段とすることで、より良い還元を得ることが可能です。
PayPayのキャンペーンとクーポンによるメリット
本稿ではこれまでPayPayのいくつかのデメリットに焦点を当ててきましたが、PayPayには確かに明確な利用の価値が存在しています。
PayPayの特に大きな魅力の一つとして、定期的に実施されるキャンペーンや提供されるクーポンを利用することで、他の決済手段に比べて高いポイント還元を享受できる点が挙げられます。
一般的に高い還元率を誇るクレジットカードを主な決済手段としつつも、特定の店舗での購入やキャンペーン期間中にPayPayを利用するという戦略は、非常に効果的です。
まとめ
総括としてのPayPayの評価
PayPayについて、その使用を控えるべき理由と共に、その利点についても考察してきました。
PayPayは継続的にアップデートが行われ、加盟店の数も増加していることから、サービスの利便性は向上しています。
セキュリティ面においても改善が進んでおり、過度な懸念は不要であると考えられます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考になれば幸いです。